野球選手の涙
「昨日井川が泣いた」と聞いて、耳を疑った。
そんな子ちゃうやろ…その時はそう思った。
昨日も甲子園に行って、正直井川の涙なんて分からなかった。
ライスタからマウンドなぞ見えるはずもなく、当然なのだが。
ヒーローインタビューの時、井川が出てくるのでは?と思った。JFK不調を補って、余りある完投勝利。遅まきながら、昨日の井川には充分その資格があったはずだ。しかし登場したのは濱ちゃんだけだった。後から聞くと、インタビュー当時は感極まって、とてもそんな状況ではなかったらしい。
球児の涙以降、先発陣で結果を残せなかった井川に、エースの面影はなかった。
04年のポスティング騒動、度重なるバッシングはその長髪にも及んだ。
普段は感情を表に出さない故に、今年の悔しさは伝わらなかったけれど…
初めて、井川の内面の気持ちを見た気がする。不甲斐ない自分に、どれほど悔しかったのかが痛いほど伝わってきた。結果でファンに気持ちが伝えられない気持ちは、球児と繋がる部分も多い。
新聞各紙は、シーズンオフのメジャー移籍と絡めて「甲子園最後の登板に、感極まった」などと伝えているけど、そうじゃないと思う。いわゆる「球児の涙」がナインに及ぼした影響は絶大で、それ以降の快進撃は目を見張るものがある。それと比べると今回の「井川の涙」は別物かも知れない。だが、あえてこの井川の涙を、やっとチームに貢献出来た嬉し涙だと解釈させて貰おう。
この涙の理由は、シーズンオフに分かるかもしれない。毎年200イニングを投げる先発投手のメジャー挑戦は正直チームにとっては痛手だけれど、そうなっても心から祝福したい。
それだけ、昨日のピッチングは素晴らしかったと思う。
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今朝はたくさんのニュースがあった。
新庄の引退セレモニー、日ハムの1位通過、オリックス中村監督が辞任、ヤンキースの松井もレフトに復帰など…悲しくも嬉しくも泣ける、そんなニュースがてんこ盛りの一日だ。
新庄の63番復活なんて、デビュー当時をよく知る身としては堪らなく嬉しい。また機会があれば取り上げてみたい。「明日も勝つ」には苦笑いしたけど。
そんな彼にも敬意を表して…
by eipon2005 | 2006-09-28 09:16 | Tigers